第3回日本不育症学会のWEB講演会の参加報告の続きです。
教育講演(1)は手稲渓仁会病院の山田秀人先生による「原因不明不育症の治療の変遷」のご講演でした。
前半は、原因不明不育症患者に対する以下の9つの治療法・薬剤についての、エビデンスに基づいたその有効性の解説でした。
①夫(同種)リンパ球免疫療法
②グルココルチコイド
③低用量アスピリン単独療法
④へパリン単独療法
⑤低用量アスピリン・へパリン併用療法
⑥プロゲステロン腟錠
⑦ピシバニール
⑧タクロリムス
⑨イントラリピッド
詳細を知りたい方は当院不育症外来を受診して下さい。
原因不明不育症を治療するためには、原因を解明することも必要です。
近年、不育症の検査として、
①慢性子宮内膜炎
②Microbiota(=細菌叢)
③ネオセルフ抗体
が注目されていまして、講演の後半はこれらの検査についての解説でした。
当院は関東信越厚生局より正式に先進医療施設(先進医療:流産検体を用いた染色体検査)の施設認定を受けました(令和3年8月1日より)。
東京都では日本医科大学に続き、2番目の認定施設となります。
クリニックが提供する手術から始まる流産組織の処理などを含めた医療に対する知識と医療技術の精度・安全性を行政に評価していただきましたことは大変光栄なことです。
当院では、さらに、①慢性子宮内膜炎を子宮鏡により診断し治療すること、②Microbiota(細菌叢:フローラ)を調べる子宮内フローラ検査により子宮内環境(=子宮内の細菌叢)を改善することができるようになりました。
慢性子宮内膜炎やMicrobiotaについてはこれまでにブログで取り上げてきましたので、「ネオセルフ抗体」についても解説してみたいと思います。
不育症・着床障害はまだよくわかっていないことも多く、新たな検査法が開発されていますが、エビデンスに基づく治療法が少ない領域です。
「ネオセルフ抗体」の検査も導入しましたので、「ネオセルフ抗体」検査ご希望の方はクリニックまでいらしてください。
これから、まつみレディースクリニック三田では不育症・着床障害の診断と治療に焦点をあてた診療を強化していく予定です。
初心を忘れることなく、新しい知見を学ぶ姿勢を忘れないようにしたいものです。