第36回日本生殖免疫学会総会の参加報告の第2回です。
不育症の基礎的研究は日本生殖免疫学会の研究領域になります。
第36回日本生殖免疫学会は第49回日本臨床免疫学会との同日開催で合同シンポジウムは「抗リン脂質抗体症候群」がテーマでした。
シンポジウムは以下の4演題から構成されていました。
①:「不育症患者におけるanti-phosphatidylserine/prothrombin antibodies(抗PS/PT抗体)とepidermal growth factor(EGF)の関係」演者:杉俊隆(杉ウイメンズクリニック 不育症研究所)
②:「Obstetric APSの免疫学的病理機序と治療法における課題-抗血小板/抗凝固療法の先へ」演者:永松健(東京大学医学系研究科 産婦人科学講座)
③:「抗リン脂質抗体症候群におけるトランスレーショナルリサーチ」演者:藤枝雄一郎 (北海道大学大学院・医学研究院 免疫・代謝内科学教室)
④:「母性内科からみる抗リン脂質抗体症候群合併妊娠」演者:村島温子(国立成育医療研究センター)
この中から面白そうな演題を順番にご紹介したいと思います。
どれもわかりやすく興味が持てましたが、最初に東京大学医学系研究科産婦人科学講座永松健先生の「Obstetric APSの免疫学的病理機序と治療法における課題-抗血小板/抗凝固療法の先へ」を解説します。