日本産科婦人科学会から過多月経に関する論文の紹介もありました。
Heavy menstrual bleeding: a global survey of health care practitioners’ perceptions.
というタイトルでLunardi Rocha ALという著者が、諸外国による過多月経に対しての医療従事者の認識の違いを研究したものです。
わかりやすく言うと、いろいろな国で過多月経について調べた報告です。
それぞれの国によって若干異なりますが、多くの国において7日以上の出血があると過多月経と定義されます。月経の量(経血量といいます)は使用したナプキンやタンポンの数により推定することが多いです。なお、6割程度の患者さんは、凝固系(血液中の成分で血液を固まらせる作用がある)の異常は原因ではありません。
過多月経に対して、選択できる治療法は、①oral contraceptives(ピル)②levonorgestrel-releasing intrauterine system(子宮内黄体ホルモン放出システム;ミレーナ)ちなみに、レボノルゲストレルは黄体ホルモン剤の名前です。③surgery(手術)の3つがあります。
Clinician education is greatly needed to improve the management of women with HMB.
上記の英文が結論で、過多月経を適切に治療するためには、医師は十分に教育を受けている必要があるとのことでした。
HMBはHeavy menstrual bleeding;過多月経のことです。menorrhagiaと表現することもあります。