こんにちは、看護スタッフです。
今回は不育症についてお話したいと思います。
不育症とは妊娠はするが、流産・死産を繰り返して生児が得られない状態をいいます。
日本では2回以上の流産または死産の既往があれば不育症として扱われることが多いです。
欧州生殖医学会、米国生殖医学会では、”two or more pregnancy loss” と定義しています。
自然流産は1回の妊娠あたり約15~20%、妊娠したことのある女性の38%が経験しています。
流産の原因で最も多い原因は胎児の染色体異常で、流産のうち50~80%は胎児の染色体異常によるものです。
ほとんどの流産は偶発的なものですが、これを繰り返す場合には母体側あるいは父親側あるいは両親に原因があることが多いです。
不育症と関連が強く、主な原因として下記が考えられています。
①夫婦染色体異常
②子宮奇形
③抗リン脂質抗体処症候群
④胎児染色体異常
⑤内分泌異常:甲状腺機能異常・糖尿病
当院では不育症の検査に関しましては、初回に採血・超音波検査を実施し、上記の問題がないか検査し、必要に応じて追加で子宮鏡・卵管通水検査などを実施しています。
子宮鏡や卵管通水検査は不妊治療を行っている方にも実施しています。
子宮内腔に子宮内膜ポリープや子宮筋腫などがあると着床障害を起こす可能性があります。
また卵管が詰まっているとうまく受精が行えません。
そのため子宮鏡や卵管通水検査や卵管造影検査が必要になってきます。
治療に関しては、妊娠前から妊婦健診の時期までサポートしております。
治療は、主に薬物療法やテンダー・ラビング・ケアーにて行なっています。
特に不育症で通院されている患者さまは繰り返し流産・死産を経験しているため、妊娠しても不安を抱きながら過ごされている方が多くいらっしゃいます。
当院では、患者さまとの信頼関係の構築が重要だと考えており、できるだけ患者様の不安を取り除けるよう患者様の心に寄り添い、安心して通院していただけるよう心がけております。
不育症で妊娠された妊婦さんは、不安もあるので妊婦健診以外の時期にも診察を受けて安心して通っていただいている方が多いです。
院長は今後、支持的精神療法という精神的なサポートに重点をおいたカウンセリングによる治療も行っていくとのことです。
不育症で悩まれている方はご相談だけでもいいので、是非クリニックにいらしてください。
当院の院長が優しくフォロー致します。