第40回日本エンドメトリオーシス学会の報告、(5)です。
今日は、学会2日目に開催されましたシンポジウム2「子宮内膜症・子宮腺筋症と妊娠」で得た知見のご紹介。
座長は竹下俊行日本医科大学教授と村上節滋賀医科大学教授でした。
竹下先生には若かりし頃からよく学会においていろんな最新の知見をご紹介していただいておりまして、わたしのこともよく覚えていただいています。香港の内視鏡の国際学会でも、明楽先生と一緒に、フカヒレをご馳走して頂いたこともあります。
演題は5題ありましたが、大きく分けて、
①子宮内膜症と妊娠に関するもの、②子宮腺筋症と妊娠に関するものでした。
演者は、名古屋大学の三浦先生、順天堂大学の酒寄先生、トヨタ記念病院の上野先生、Natural ART clinicの長田先生、東京大学の入山先生でした。
子宮内膜症を合併している患者さんは、前置胎盤の発症率が多いですがこれが、高齢だから起きるのか、あるいは、体外受精による妊娠なので起きるのかはよくわかりません。
絨毛膜羊膜炎の発症率は多いですが、前期破水は有意には多くはないです。
妊娠高血圧症候群の発症率も少し多いようです。
早産に関しては多いとする発表と多くないとする発表が混在していまして、まだ、グレーな結果だと考えます。
胎児機能不全(NRFS)、胎児発育不全(FGR)などの発症率には有意差がなく、子宮内膜症は胎児には直接は影響がなさそうです。
演者の先生方、大変お疲れさまでした。大変勉強になったシンポジウム2でした。
東京大学の入山先生のご発表は、東京大学と日本赤十字社医療センターと帝京大学医学部付属溝口病院との3病院の連携によるものもあり、医療連携の大切さを感じました。
学会長の大須賀教授、とても勉強ができましてどうもありがとうございました。
今回の(5)で、第40回、日本エンドメトリオーシス学会の報告は終了です。
ここまで、学会報告にお付き合いくださいました皆さまもお疲れさまでした。
大須賀教授はヨット部の偉大な先輩です。(ブログにて説明済み)