新年度になり、1月5日からクリニックの診療が始まりました。
今月(正確には来週の14日金曜日)から、クリニックの出生前診断に新たに妊娠初期胎児超音波スクリーニング検査(胎児ドック)が加わります。
妊娠初期胎児超音波スクリーニング検査(胎児ドック)は妊娠初期(原則的に妊娠12週0日から妊娠13週6日まで)に行う超音波検査で、主にダウン症候群などの染色体異常のリスクを推定することができます。
胎児に染色胎異常がある場合、この時期に限定して一時的に首の後ろのむくみ(NT:Nuchal translucency)が認められ、それが増加するほど染色体異常のリスクが高まるとされています。
当院では首の後ろのむくみ(NT:Nuchal translucency)の計測の他に、心拍数・鼻骨の観察・心臓内外の血流計測や染色体異常に関連する構造異常などについて超音波専門医が詳しく診療を行います。
胎児ドックは隔週の金曜日の1700‐1830、山王病院産婦人科部長・国際医療福祉大学臨床医学研究センター 准教授の中山敏男医師が担当します。
※中山敏男医師(東京医科大学卒、山王病院産婦人科部長・国際医療福祉大学臨床医学研究センター 准教授:日本超音波医学会指導医・専門医、日本産科婦人科学会指導医・専門医、日本胎児心臓病医学会胎児エコー専門医、日本乳がん検診機構乳房超音波専門医、FMF認定超音波専門医:Fetal Medication Foundation NT Certification)
出生前診断はクリニックが今後注力していきたい診療領域であるので、これから数回にわたり、この妊娠初期胎児スクリーニング検査を解説します。
出生前診断の精度は胎児の超音波所見と胎盤から産生される物質(free ß-hCGおよびPAPP-A)の母体の血中濃度を測定することにより高まりますが、母体年齢も考慮して診断することをコンバインド検査と呼びます。
この新しいスクリーニング方法を導入することにより、絨毛採取や羊水穿刺やなどの侵襲的検査を必要とする妊婦の方は減少すると同時に、ダウン症および主な染色体異常の検出率も飛躍的に向上します。
詳しい検査の内容の解説は次回からです。
シリーズで解説予定ですが、胎児ドック、ご興味のある方はメールにてお問い合わせください。
妊娠初期胎児超音波スクリーニング検査(胎児ドック)は原則的に妊娠12週0日から妊娠13週6日までが対象の出生前診断で隔週の金曜日1700-1830です。