ついに2月になってしまいましたが、2021年11月に米子で開催された第66回日本生殖医学会の報告の最終回です。
1月15日の日本橋にて開催された東京大学産婦人科学講座大須賀穣主任教授主催の講演会では残念ながら、久具先生とお会いすることはできなかったですが、大須賀教授には無事新年のご挨拶をすることができまして、講演会に参加してよかったです。
さて、最終回はシンポジウムの中から「男性不妊症の薬物療法」をご紹介したいと思います。
シンポジウムで取り上げらえた男性不妊症の薬物療法としては、①:漢方療法、②:抗酸化療法、③:内分泌療法、④:PDE5阻害剤の4つがあります。
今回はこの中の2つ、
①:漢方療法:「男性不妊症に対する漢方療法」 演者:千葉大学加藤繭子先生
②:抗酸化療法:「男性不妊症に対する抗酸化療法のエビデンス 」演者:横浜市立大学附属市民総合医療センター竹島徹平先生
についてポイント解説します。
漢方療法は、約40%を占める特発性造精機能障害の治療法のひとつとして漢方薬が汎用される。
漢方療法は非内分泌療法というカテゴリーに入ります。
漢方薬の薬理作用は、抗ストレス作用、細胞増殖作用、ステロイド作用などが考えられているが有効性は必ずしも明らかではない。
男性不妊という病名で保険適応となっている薬剤はないが、八味地黄丸、補中益気湯などが用いられる。
造精機能障害に対して漢方製剤を投与した872名のうち有効と判断されたのは207名(23.7%)であったという報告があるが保険適応にはなっていない。
男性不妊の約半数の特発性造精機能障害であり治療にときに難渋することがある。
男性不妊患者の約30-80%の射出精液中に過剰な活性酸素(ROS)が発現していることが知られている。
活性酸素は精子に酸化ストレスを起こし、精子の遺伝子に悪影響(DNA断片化・アポトーシス)を引き起こし、男性不妊と強い関連性がある。
この酸化ストレスによる男性不妊は新しい概念として「Male Oxidative Stress Infertility(MOSI)」と呼ばれる。
酸化ストレスを減弱させるために,薬剤ならびにサプリメントで抗酸化物質の補充を行うことがある、まだ、その有効性に関しては定まった見解はない。
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