こんにちは!事務スタッフです。
最近は暑かったり雨が降ったり、天候が不安定ですね。
体調管理にはお気を付けください!
妊婦さんは健診で、血圧測定とお小水の検査(尿蛋白や尿糖の検査)を受けています。
今回はその意味についてお話します。
尿蛋白や尿糖と血圧には関係があり、尿蛋白や尿糖の値が高い方は高血圧になりやすいと言われています。
ではなぜ、尿蛋白や尿糖が高いと血圧も高くなるのでしょうか。
今ここで、U字型のチューブがあり、U字のちょうど真ん中に半透膜(小さい分子のみ通す膜)がある様子を想像してください。
このU字の両側から、左右異なる量の水を入れます。
水は半透膜を通過できるので、多い側から少ない側に、左右同じ高さになるまで、水は移動します。
では今度は、異なる量の砂糖水と水を左右それぞれに入れたらどうなるでしょうか。
砂糖は大きい分子なので、半透膜は通れません。
半透膜を通れるのは水のみです。
この場合、なんと、水は砂糖水の側に移動します。
つまり、砂糖水を入れた側で水の高さは高くなります。
砂糖水でなくても、例えば蛋白や糖が溶けた水溶液でも同じ現象が起こります。
実は、人間の体の細胞外液は蛋白や脂質が溶けた水溶液となっており、細胞膜も半透膜の機能を持っています。
そして、細胞と細胞間質の間で水の移動が起こっています。
ここで、尿は血液をろ過して作られるものであることを考えると、尿蛋白や尿糖の値が高いということは血液中の蛋白や糖も多いということになります。
細胞内から見て、細胞外に蛋白や糖が多いと、そちらの方に(細胞の外に)水は移動します。
細胞外に水が多いということは血液の量が多いということに繋がり、そしてそれは高血圧に繋がります。
ちょっと物理的で難しい話になってしまいましたが、ついてこられましたでしょうか。
妊婦さんが過度の高血圧になってしまうと、母体にも胎児にも悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。
しかし、塩分を控えることと水分をたくさん取ることで予防ができます!
水をたくさん飲むなんてとても地道な努力ですが、無理のない程度に気を付けていきましょう(⌒∇⌒)