昨日は港区医師会三田地区の講演会(27会)に出席させていただきました。
今日の演題はアトピー性皮膚炎について、演者は慈恵医大皮膚科教授の朝比奈明彦先生でした。
アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis)は強いかゆみを伴う小児期に多い病気です。
皮膚が炎症によって赤くなり、湿疹ができることもあります。
強いかゆみのため皮膚を掻き壊してしまうとさらに症状を悪化させます。
この皮膚の炎症は良くなったり悪くなったりしながら慢性的に続きます。
湿疹が現れやすい部位は年齢によって異なり、乳児では汗をかきやすい頭や顔、首に現れやすく、年齢があがるとともに、首の他に肘の内側や膝の裏側などに症状が強くみられるようになります。
アトピー性皮膚炎の原因の1つは免疫アレルギーで、IgEという免疫グロブリンというタンパク質が過剰に産生することが関与しています。
もう1つは皮膚の角層のバリア機能の障害です。
実際、保湿剤を塗ると、アトピー性皮膚炎を予防することもできます。
この病気は遺伝するといわれていますが、フィラグリン遺伝子に異常があるとアトピー性皮膚炎になります。フィラグリンは、ケラチンとともに皮膚を構成するタンパク質です。
外来が混んでいて講演終了間際での参加となり、申し訳ない気持ちになって「母乳とアトピー」について質問。
丁寧なご回答ありがとうございました。
学会終了後は、医師会館にてお寿司を食べながら、三田地区の先生方と会食。
いろんなお話ができてよかったです。