11月に高知で開催される第37回日本生殖免疫学会にて学会発表をする機会に恵まれました。
日本生殖免疫学会は、文字通り、生殖領域における免疫機構についての基礎医学と臨床研究に関する学会です。
これまでに参加した学会と同じようにシリーズで報告していきたいと思います。
今年のプログラムは、特別講演と2つの教育講演、2つのシンポジウムと学会賞候補演題と5つのセクションからなる一般講演から構成されていました。
一般講演の5つのセクションは以下の通りです。
1.不妊症・不育症
2.子宮内膜・子宮内膜症
3.男性不妊、
4.発生・絨毛、
5.腫瘍
繰り返しになりますが、今回大変有難いことに、「1.不妊症・不育症」のセクションで発表をする機会に恵まれました。
座長は、大変お世話になっている名古屋市立大学医学研究科産婦人科分野の杉浦真弓教授です。
1.不妊症・不育症
①、不妊症における抗β2GPI/HLA-DR抗体(ネオセルフ抗体)の関与
小野洋輔:山梨大学産婦人科
②、不育症患者におけるanti-phosphatidylserine/prothrombin antibodies(抗PS/PT抗体)とepidermal growth factor(EGF)の関係
佐藤善啓:杉ウイメンズクリニック不育症研究所
③、流産既往女性における抗リン脂質抗体と凝固線溶系との相関に関する検討ー従来の抗リン脂質抗体とネオセルフ抗体との比較―
松見泰宇:まつみレディースクリニック三田
④、不育症に不妊症を合併した症例の検討
澤田祐季:名古屋市立大学大学院医学研究科 産科婦人科学
今回、不妊症・不育症についての4つの演題の中の3番目で、この2年ほど臨床研究を継続している、ネオセルフ抗体(抗β2GPI/HLA-DR)と流産・不育症との関係について発表します。
ネオセルフ抗体は着床障害に関与している可能性を指摘された報告もあり、1番目の不妊症におけるネオセルフ抗体の関与もとても興味深い演題です。
クリニックは16日水曜午後と17日木曜を休診にして、18日金曜を藤井達也先生に、19日土曜を山口広平先生にお願いして、高知に赴きます。
患者さまにはご迷惑をお掛けしますが、医学の進歩とともに新しい知識を吸収する必要があるので、ご理解いただきたく宜しくお願い致します。
高知は日本最後の清流といわれる四万十川に代表される自然の美しい、四国の南部に位置する都市です。
じっくり勉強と翌日の日曜日は少し観光もしてリフレッシュしてきたいと思います。