子宮腺筋症外来:スタッフブログ(438)|まつみレディースクリニック|港区・田町・浜松町の産科・婦人科・不妊|女医在籍

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子宮腺筋症外来:スタッフブログ(438)

子宮腺筋症外来:スタッフブログ(438)|まつみレディースクリニック|港区・田町・浜松町の産科・婦人科・不妊|女医在籍

みなさん、こんにちは!

看護スタッフです。

2月3日は節分でしたね。

恵方巻を食べたり豆まきをしたりして過ごした方も多いのではないでしょうか。

 

わたしは東北出身ですが東京に来てびっくりしたことがあります。

東京では豆まきをするときに落花生ではなく、大豆をまくらしいですね!

全国的には、大豆が一般的のようです。

 

さて、今回は、子宮腺筋症についてお話をしたいと思います。

子宮腺筋症とは、本来は子宮内にある子宮内膜様組織が子宮筋層内に認める病気です。

子宮をびまん性(広範囲にひろがっている)に腫大させ、月経困難症・過多月経などの月経随伴症状や性交痛・排便痛・慢性骨盤痛・腹満感などの原因となる疾患で、子宮内膜症・子宮筋腫などと合併することも多いです。

子宮腺筋症は着床障害による不妊症の原因にもなります。

 

では、実際に婦人科診察では、どのようなことするのでしょうか。

最初に、どのような症状がいつどの程度あるのかについて問診をします。

特に、月経痛と月経過多の症状でどの程度生活に支障がでているか、という点が治療を考えるうえで重要なポイントです。

内診や必要に応じて直腸診を行い、子宮の大きさ・子宮の可動性・痛み・ダグラス窩(子宮と直腸の間のくぼみ)や卵巣の状態をみます。

 

また、経腟超音波検査で子宮、卵巣の状態をみます。

血液検査で腫瘍マーカー(CA125)をチェックします。

また、MRIで、子宮腺筋症の位置や広がりや子宮内膜症があるかどうかの判断に用いたり、子宮筋腫と子宮腺筋症の区別や悪性(子宮肉腫)の見極めに用いたりします。

 

子宮腺筋症の治療法は、薬物療法と手術があります。

薬物療法は子宮内膜症の治療法に準じて,対症療法と内分泌療法があります。

年齢や挙児希望,症状,貧血や不妊症など合併症の有無を考慮し、特に妊孕能温存が必要な場合には薬物療法が第一選択です。

対症療法は、月経困難症に対する疼痛薬や漢方薬、過多月経に伴う鉄欠乏性貧血に対する鉄剤の処方などがあります。

内分泌療法としては、LEP製剤やGnRHアゴニスト・ジェノゲストなどがあります。

 

子宮腺筋症の手術療法は、子宮全摘術と子宮腺筋症摘出術があります。

子宮全摘出術は子宮腺筋症に伴う症状が薬物治療であまり改善せず、挙児希望がない場合の方が適応となります。

子宮全摘は根治的治療となります。

 

着床障害による不妊症の方は、治療が遅れると体外受精まで必要になってしまうこともあります。

 

現在、当院では子宮腺筋症外来を開設予定です。

子宮腺筋症で治療中の方を対象に専門的に検査や治療を行います。

ご興味がある方はご相談ください。