第1回アジア生殖免疫学会のシリーズ報告の続き、第9回です。
第1回アジア生殖免疫学会(9)では、「The distribution of serum Th1/2 ratio and NK cell activity in patients with recurrent implantation failure」で取り上げられていたNK cell activity、訳すると「NK細胞活性」についての解説を続けます。
ナチュラルキラー細胞(Natural Killer cell)はキラー細胞と同じように、腫瘍細胞やウイルス感染細胞などの自分(=自己)以外の細胞を障害させるリンパ球の一種です。
キラー細胞と異なり、細胞を障害するにあたって抗体を必要としません。
このNatural Killer(NK)細胞の細胞障害活性をみることによって、免疫機構(自然免疫)の程度を知ることが出来ます。
NK細胞の最大の機能は異物や腫瘍細胞に対する細胞傷害作用すが,NK細胞は他にサイトカイン産生(=生理活性のあるタンパク質の産生)という重要な機能もあります。
ナチュラルキラー細胞活性や免疫機構についての診断と治療は柴原教授が主任を務める兵庫医科大学産婦人科の福井准教授のグループが、特に子宮内のNK細胞に焦点を当てた研究を展開しています。
この研究グループでは、末梢血のNK細胞のNK細胞活性ではなく、前述したように子宮内のNK細胞の形(細胞表面にあるタンパク質)の種類によって、NK細胞の活性をみています。
「子宮内NK細胞」
なかなか、単語が複雑になってきました。
解説の続きは第1回アジア生殖免疫学会(10)をお待ち下さい。
今日で5月も終わります。
開業当初は毎日ブログを更新してきましたが、公務や共同研究・学会発表の準備などで忙しくなってきました。
6月からはブログは3日に1回の更新頻度になります。
スタッフもスタッフブログを頑張っていますので、これからもお付き合いくださいませ。
昨日は診療終了後、スタッフ3名と港区子宮頸がん検診の会合に出席しました。
本日は雨、休診日で一般診療はありませんが、月終わりの事務仕事と人工授精のためにスタッフも休日出勤してくれます。
出来る範囲で、港区の地域医療に貢献したいものです。