今日は、産婦人科と少し分野の異なる内科の疾患(=病気)、「脂質異常症(=いわゆる「高脂血症」)」について書いてみます。
新宿で開かれた学会(女性医療フォーラム)から、随分と時間が経ってしまいましたが、後半の講演は「脂質異常症」についての話でした。
以下、講演で勉強した内容の一部です。
近年、日本は長寿国家と言われますが、寿命には健康寿命と平均寿命があって、この2つの寿命の間の期間は10年くらいある。
ちなみに、死因別ではがんが全体の30パーセント、心疾患と脳血管障害によるものがそれぞれ20パーセント弱と10パーセントで、この2つを合わせると「がん」同じくらいの割合になる。
世界的に、女性の方が男性よりも平均寿命、健康寿命ともに高齢ですが、要介護者、介護者はともに女性が7割を占める。
女性はロコモティブシンドロームを男性はメタボリックシンドロームを予防することが大事。(ロコモティブシンドロームに関しましてはまたの機会に書きます。)
メタボリックシンドロームは生活習慣病と言われますが、腹部肥満、高トリグリセライド血症、低HDLコレステロール血症、高血圧、高血糖で診断される。
ちなみに、HDLコレステロール(HDLとコレステロールの複合体)はいわゆる善玉コレステロールで、LDLコレステロール(LDLとコレステロールの複合体)が悪玉コレステロールです。
LDLコレステロール(=悪玉コレステロール)の値を下げるためには、コレステロールの合成を抑える薬(=スタチン製剤)が使われてきたが、新しい作用の薬が加わった。
新しい薬は「PCSK9」というタンパク質(酵素)を阻害する作用があります。
少し難しい話になってきますので、続きは次回です。