第40回日本エンドメトリオーシス学会の報告、(2)です。
今日は、学会初日、イブニングセミナー「子宮内膜症治療Update国内外の臨床経験と治療戦略」で得た知見のご紹介。
座長は原田省鳥取大学教授でした。原田教授とは台湾のACEにて初めてお会いしましてご挨拶させていただきました。
演題は2題。海外の演者の先生はBrazilからでSan Paulo Univ.のMauricio Simoes Abrao先生のお話。
「Challenges and Perspectives on the treatment of Endometriosis」という演題タイトルで、子宮内膜症は①ovary(卵巣)、②peritoneum(腹膜)、③rectovaginal septum(直腸膣中隔)の3つの部位に発生するものに分類され、④Deep Endometriosis(深部子宮内膜症)という別の病態があること、という分類の話から始まり体系的に今後の治療の展望につきお話されていました。
日本からの演者は、台湾にて海鮮料理をご一緒してくださった日本医科大学の明楽重夫教授で「手術・薬物療法のbest choice今考える、早期介入の意義」というタイトルでした。
大変残念でしたが、1月19日は港区医師会の新年会と日時が被っていまして、会場からご挨拶のみで、失礼いたしました。
プログラムに記載してある講演要旨から簡潔にまとめると、
①7㎝を超えたらがん化のリスクが12倍くらいになるので手術をする方がよい。
②不妊症の患者さんに卵巣チョコレート嚢胞の嚢胞切除術を行う場合には卵巣実質(卵巣の正常組織のこと)を摘出しないように注意が必要。
③LEP製剤は連続投与法の方がより効果があること。
④若年の月経困難症の方はそうでない方よりも2.6倍も子宮内膜症になりやすいため、機能性月経困難症の患者さんも注意して診療する必要がある。
とのことです。
大変勉強になったイブニングセミナーでした。
明楽教授のご講演は聞けませんでしたが、学会場にてご挨拶出来まして相変わらずお元気そうでした。
演題に対して、質問されている姿にエネルギーチャージされました。
夜は、立川にて大事な会合があったため、百枝先生とはご挨拶のみ。
「先生のところでは、油は売ってるの?」と言ってくださり、「目からうろこ」、の学会2日目でした。