学会報告の続きです。折角なので、自分の発表のお話を少しだけ。
わたしの発表は臨床研究に少し免疫組織化学(免疫染色)という実験を加えた病理学的な研究です。
東京医科大学分子病理学講座との共同研究になります。
免疫染色というのは、組織をうすくスライスし組織切片に目的とするたんぱく質に対する抗体を作用させ、組織におけるそのたんぱく質の局在(組織を構成しているどの細胞に存在するか)をみる方法です。mRNAの局在を調べる手法は、in situ hybridizationといいます。
陽性細胞には色が付く(染まる)ので、免疫染色という名前がついています。
大学院時代に長崎大学第3解剖学講座の小路先生のもとで、国内留学してこの実験手法を学んだ日々が懐かしいです。
発表の結論だけお話しますと、「子宮内膜症の患者さんの腹水中のマクロファージにはCA125というたんぱく質が存在する。」という結果でした。