アジア子宮内膜症会議 (5)|まつみレディースクリニック|港区・田町・浜松町の産科・婦人科・不妊|女医在籍

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アジア子宮内膜症会議 (5)

アジア子宮内膜症会議 (5)|まつみレディースクリニック|港区・田町・浜松町の産科・婦人科・不妊|女医在籍

今回の学会で一番印象に残ったのは、次の3つのご講演でした。
台湾で、夕食をご一緒させて頂いた日本医科大学の明楽教授のご講演は、ビデオを使った子宮内膜症に対する腹腔鏡手術と臨床成績の話。
東京大学の大須賀教授のご講演は、子宮腺筋症に対する治療法の話。薬物療法としてジェノゲスト(ディナゲスト)、手術療法として子宮腺筋症核出(病巣除去)術を取り上げられていました。
ジェノゲストは52週の投与で臨床的効果があり、そのメカニズムとして、①子宮内膜細胞の増殖、②神経細胞の増殖因子(NGF)の発現、③神経線維の密度、の3つを抑制していることなどが臨床研究でわかったこと。
子宮腺筋症核出(病巣除去)術は、薬物療法抵抗性の子宮腺筋症による不妊症には有効であること。
妊娠した場合には子宮破裂や癒着胎盤の合併症もあり、習熟した産科医との連携が必要なこと。
などをわかりやすく、大変格調高くご講演されてました。
体外受精で胚移植するときのコツやネズミの基礎的なお話も大変興味深かったです。
また、東大の甲賀先生も大変活躍されており、ファッションセンスも学会での役割に応じて、その日にあったものを着用。
最終日のご講演(ディベート)も、大変流暢な英語で目立ってました。
わたしも、「循環血液中から検出される子宮内膜細胞がバイオマーカー(簡単にいうと、血液や尿などから得られる生体の生物学的変化の指標となる物質のことです。)となるかを検討した演題」、「子宮内膜症患者のプロゲステロン受容体遺伝子のメチレーション(エピジェネティックな変化といいます。、、、また、お話します。)の話」などに質問したり、休憩時間には鳥取大学の原田教授や群馬大学の岩瀬教授や東京大学の平田講師にもご挨拶出来ました。
学会開催中、大変お忙しい大須賀教授から、「お疲れさまでした。」と先にお気遣いの言葉を頂きまして、頭下がる思いで、学会場から帰りました。
大須賀教授はヨット部の大先輩です。
およそ、10年ぶりの国際学会でしたが、大変有意義な学会でした。
また、ブログのネタがない日には、「学会報告(6)」を書くかもしれません。