みなさん、こんにちは。
今日はつわりのお話をさせていただきます。
つわりは、妊娠初期に起こる食欲不振、吐き気、嘔吐などの消化器系の異常のことで、全妊婦の50〜80%が経験するとも言われております。
つわりの原因は様々な説がありますが、医学的にははっきりとした原因はまだわかっていません。
尿中にケトン体(ケトンとも呼ばれます)という物質がある場合には妊娠悪阻と診断されます。
尿中ケトン体が強陽性の場合には入院管理が必要になります。
また、妊娠前と比べて5%以上の体重減が認められる場合には重症と診断されます。
さらに、当院では、血液検査も行い、脱水の具合や電解質のバランス、肝機能や腎機能障害の有無なども確認し、飲食が取れず辛そうな妊婦さんには医師より点滴治療を勧めさせていただいおります。
ケトン体は、脂肪が分解されてエネルギー源として利用される際に産出されるものです。
つまり、食欲がないためエネルギー源としての炭水化物などの糖質をお食事から十分にとれていないために、代わりに、体内の脂肪がエネルギー源として分解されてしまい、尿中に出てしまうということです。
ケトン体が出ている状態が続くと脱水状態になってしまう可能性があるため、点滴治療が必要になります。
また、悪阻の症状は日内変動もあるかと思うので、体調の良い時にスポーツドリンクなど身体に吸収しやすい飲み物を少しずつ飲んでみるといいでしょう。
冷えていると悪阻の症状が強く出ることもありますので、靴下を履いたり足湯をしたりするのもいいかもしれませんね。
実際、病棟に勤務していた頃は悪阻で入院されてる妊婦さんに消灯前に足浴を行っており、いつもより眠れたという声を頂いておりました。
一般的に、悪阻のピークは8〜11週頃で12〜16週頃には自然となくなりますが、個人差もあり、再び妊娠後期に悪阻になる方もいます。
しかし、必ず終わりは来るので赤ちゃんがママに休んでと言ってくれてると思い、リラックスした気持ちで過ごしましょう。
また、何も食べられなくてお腹の赤ちゃんの成長は大丈夫かなと気にされる方が多いです。
しかしこの時期の赤ちゃんは小さく、多くの栄養を必要としておらず、自分が成長する分の栄養はお母さんからきちんともらうことが出来ているので安心してくださいね。