まつみレディースクリニック三田

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東京産科婦人科学会

昨日は、大雨の中、東京産科婦人科学会に参加させて頂きました。個人的には若手奨励賞候補のうちの2つの演題がとても勉強になりました。

 

1つは、留学帰りにお世話になった成育医療研究センターの岩田慶子先生の「当センターにおける一絨毛膜一羊膜双胎の周産期予後」。ふたごの話です。

「このタイプの双胎は、センターの統計では、①過去の文献と同じく心臓の奇形が3割程度存在していたこと。②一方、文献報告になかった肺の形成異常の症例があったこと。③入院管理となった場合には、1.脳(中大脳動脈)2.臍帯動脈3.静脈管(胎児期には存在するが出生後には閉鎖する血管で、同じような血管に動脈管という別の血管もあります。)の血流を測ることが大切で④女児、生殖補助医療(いわゆる体外受精など)による症例が多いこと。」など発表されてました。

 

岩田先生には発表終了後にご挨拶し軽く質問。よく勉強されてまして、わたしがお世話になった先生方(特に斎藤先生、小澤先生)も変わらずセンターでご活躍されているとのことでした。

 

 

もう1つは、田町にありセミオープンシステムでお世話になる予定の総合母子保健センター愛育病院の北村和佳子先生の「シロッカーテープの抜去時期に関する検討」。頸管無力症(子宮が収縮しないのに子宮口が開いてくる病気です。)による早産を予防する手術(頸管縫宿術)の発表で、「手術前の頸管長が高度に短い症例では37週以降にテープを抜去した方がよい可能性がある。」という結論でした。

 

二人とも礼儀正しい女医さんで、発表態度もフレッシュな感じですが頼もしかったです。

 

学会開始前に、受付で北村先生を見守られていた鉄門テニス部の先輩の山下隆博部長にご挨拶。

神宮外苑で一緒にテニスをしていた頃から変わらず穏やかで、田町の美味しいラーメン屋を教えて頂きました。

 

雨が強くなるので平河町から早退しまして、双胎と先天性心疾患の話を復習。

 

Bahtiyar MOらのレヴュー「Prevalence of congenital heart defects in monochorionic/diamniotic twin gestations: a systematic literature review」を斜め読みしてみましたが、①先天性心疾患の原因の一つは血管増殖因子(VEGF)の産生異常があげられる②双胎では単胎より血管増殖因子の量が多い③心筋では血管増殖因子は心臓を部屋に区切る壁(論文中には、心内膜床;endocardial cushions と書いてありました。)の正常な形成を阻害する(動物実験)、の3つが双胎で先天性心疾患が多い原因ではないかとありました。

ちなみに、同じメカニズムにより双胎の胎盤の異常も起きるようです。

今日は、台風が来てます。

 

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