まつみレディースクリニック三田

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子宮鏡研究会 (1)

今日は久しぶりに本郷に赴きまして子宮鏡研究会に参加してきました。

会長は、現在の大須賀穣東大教授と一緒に子宮鏡外来を立ち上げられた丸山正統先生(ブログにて説明済み)。わたしも丸山先生から子宮鏡外来係を引き継ぎましたが、丸山先生は丸山記念病院の副院長になられた今でも週に1回子宮鏡外来に指導に来られています。

 

演題はどれも勉強になるものでしたが、特に興味深かったのは教育講演の2つの演題①東京大学講師の廣田泰先生の「子宮性不妊に対する子宮鏡を用いた子宮内環境の評価」②杉山産婦人科新宿の黒田恵司内視鏡診療部長の「慢性子宮内膜炎の診断と治療における子宮鏡の重要性」でした。

 

子宮鏡を用いた子宮内環境の病態で最近のトピックは慢性子宮内膜炎です。

慢性子宮内膜炎は持続する子宮内膜の炎症で着床障害の原因のみならず反復流産(不育症)にも関与する可能性があり、その確定診断には子宮内膜生検によるCD138の免疫染色による形質細胞の存在を示すことが重要です。原因となる細菌(起因菌)としては、①大腸菌②連鎖球菌③ブドウ球菌④エンテロコッカス⑤淋菌⑥クラミジア⑦マイコプラズマなどが候補として考えられています。

 

CD138とは、別名syndecan-1といい、プロテオグリカン(proteoglycan)と呼ばれる糖とタンパク質の複合体(複合糖質)で、免疫を担当する形質細胞に特異的な(T細胞やB細胞には発現しない)細胞の表面の構造(抗原)です。

 

子宮鏡を用いることにより、正確な内膜組織の生検、CD138の免疫染色を用いた適切な診断と治療効果判定を行うことにより着床障害および反復流産を克服していきたいものです。

 

また、高木病院の野見山真理先生の特別講演「外来子宮鏡の導入と方法      細径硬性子宮鏡ベトキーが不妊外来ルーティンとなるまでの工夫と現状」もとても興味深かったです。

 

東大生殖グループの同窓の諸先生方にもご挨拶できまして有意義な日曜日でした。

 

天気も良く久しぶりに三四郎池も訪ね、良い気分転換になりました。

学会長の丸山先生、お疲れさまでした。

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