まつみレディースクリニック三田

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日本産科婦人科学会 (3): 不育症とビタミンD (その2)

シンポジウム2の「妊孕性改善と生児獲得を目指したpreconseption care(プレコンセプションケア) 」で発表された、「不育症とビタミンD」の講演の紹介の続きです。

不育症の患者さんは①NK活性が高く②血栓が形成される結果③流産に至るという話を前回しまして、今回はビタミンDのお話からです。

このように不育症の原因となるNK活性ですが(昨日のブログ参照)、ビタミンDによって有意に抑制されることが解りました。

ビタミンDはNK細胞(ナチュラルキラー細胞)から分泌されるインターフェロンなどの炎症性サイトカイン(今回のデータではIFNγやTNFα)を抑制します。
また、NK細胞のサイトカイン産生に関与する転写因子NFkB(エヌエフカッパービー)の細胞内移行もビタミンDにより抑制されます。
(転写因子の話はまたの機会に書きます。)

簡単に書くと、ビタミンDが転写因子を介して、(炎症性)サイトカインの産生を減少させるということです。

ちなみにビタミンDの濃度は30 ng/mL以上あると正常です。

ビタミンDは炎症を抑える作用がありますが、逆にホモシステイン(HCY)は炎症を誘発します。

不育症患者の方の血液中のホモシステイン(HCY)とビタミンDの濃度の間には有意な負の相関(一方が増えるともう一方が逆に減るということ)を認めました。

ホモシステイン(HCY)。
新しい単語です。

ここからのお話は次回へ続きます。

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