先日は、大学医局同窓の元後輩(開業医としては先輩です)の産科クリニックの当直でした。
丑三つ時と明け方に、2件分娩がありました。
クリニックの開業に伴い、分娩に携わる機会がめっきり少なくなりました。
人のためになり、感謝される仕事をしたいと思い、医師になろうと思いましたが、産婦人科を志したのは、身近に産科救急に遭遇した幼い頃の思い出もあったからです。
わたしのグループは、病院実習の最初の科目がたまたま産婦人科で、初日に見学に入った手術が帝王切開でした。
白い半透明の羊膜の下で、かすかに動いている赤ちゃんの黒い髪の毛が透けて見えたのが、とても印象的でした。
破膜と同時に羊水が流れだし、赤ちゃんの元気な産ぶ声を聞いて、お母さんと手術室のスタッフみんなで、安堵し、喜んだのをいまだに覚えています。
クリニックの運営が忙しくなり当直をする機会は減ってきましたが、分娩はとても感謝され、「やり甲斐」を感じることが出来る仕事なので、お産には今後も可能な限り携わっていきたいと思います。