昨日は三田地区の講演会(27会)に参加してきました。
演題は慢性咳嗽についてで、演者は国際医療福祉大学三田病院の呼吸器内科の望月太一部長でした。
慢性咳嗽とはとても簡単に言うとしばらく(3週間以上)続く咳のことです。
代表的な治療は、気管支拡張作用のある薬など、いわゆる鎮咳薬による対症療法です。
感染を疑う場合には抗生剤(マクロライド系抗菌薬が用いられることが多い)を追加します。
肺結核などは胸のレントゲン写真で判断します。
さて、呼吸器疾患と言えば、もうそろそろ冬の代表的な呼吸器感染症であるインフルエンザの予防接種の季節です。
現在日本で使用されているインフルエンザのワクチンは不活化ワクチンで(生ワクチンではないので)、妊娠中のすべての時期において接種可能です。
ちなみに、インフルエンザウイルス A型 (H3N2)といったウィルスの名称のHとNは、ウィルスが持つ酵素の名前の頭文字です。
Hはヘマグルチニン(hemagglutinin:HA)、Nはノイラミニダーゼ(viral neuraminidase:NA) という酵素の名称から取っています。
妊娠中は母体の免疫機能が低下している傾向にあり、インフルエンザになると重症化しやすいため、積極的なワクチン接種が勧められております。
クリニックにて予防接種可能ですので、妊婦健診の際にお伝えください。
もちろん、不妊治療、婦人科で通院されている方も接種可能です。