まつみレディースクリニック三田

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第64回日本生殖医学会報告 (5):不育症の基礎研究編:(3)子宮内膜のM2マクロファージ (後編)

前編に続く、後編の解説です。

マクロファージは炎症に関与する炎症性M1型と炎症を抑え免疫を抑制する方向に働く炎症性免疫抑制性M2型に分類されることが知られています。

M1型マクロファージとM2型マクロファージの着床における役割の違いは不明でした。

 

今回の研究ではM2マクロファージだけを除去できるネズミを使って着床におけるM2マクロファージの働きを検討していました。

普通(=野生型:Wild type)のネズミで、着床の時期は子宮内膜間質(間質=上皮ではないところ)に、確かに、M2マクロファージが存在していることが確認できました。

 

M2マクロファージだけを選択的に除去できるネズミでは(普通のネズミと比べて)、着床した受精卵の数が少ないことが観察されました。

2つのネズミを比べで見ると、血液中のホルモン値(エストロゲンとプロゲステロンの値)に変化がないことから、この違いは子宮内膜局所(のタンパク質の種類や量など)の変化であることが推察され、事実、着床に必要な因子であるLIFという物質のmRNA(=タンパク質の合成の命令となる物質)の(発現=産生)量は低下していました。

 

M2マクロファージだけを除去したネズミではM1型マクロファージ(炎症性マクロファージ)のみが存在していることが観察でき、M1型マクロファージが産生するタンパク質である炎症性のサイトカイン(TNF-α)増えていた。

子宮内膜上皮細胞に増殖が認められ、間質細胞では増殖は認められなかったことから、着床に必要な子宮内膜の変化であるPDS(PDS:proliferation differentiation switching=増殖から分化への変換)が起きていなかった。

 

まとめると、子宮内膜に存在するM2マクロファージは着床前期の子宮内膜の増殖から分化への変化(=PDS)を制御することにより、着床を維持する作用がある可能性が示唆されました。

 

講演会場からの帰り際に東京大学産婦人科講師の広田泰先生、留学帰りに大変お世話になった成育医療研究センター妊娠免疫科(=不育症の診療をしているセクションです)診療部長の小澤伸晃先生にも久しぶりのご挨拶できまして、充実した学会2日目でした。

 

ちなみに、これまでマクロファージは1種類しかなく,それがM1やM2の状態(炎症性や抗炎症・免疫抑制性)に変化すると考えられていますが,最近ではマクロファージの亜種(サブタイプ)についての報告が散見されていまして、M17型マクロファージというサブタイプも見つけられています。

 

以上ですが、「何回か」直しましたが「難解な」文章になってしまい、反省です。

難しい単語におなかが一杯の方は、

”マクロファージという貪食(=食べて消化する)作用のある白血球が着床で重要な役割を担っている。”

ということだけご理解くださいませ。

わたしはおなかが空いて、「なんか、胃」にいれます。

 

つまらない、「3回の」親父ギャグでもっと反省。

わたし、「産科医」。

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