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第34回日本生殖免疫学会・14th World Congress of the International Society for Immunology of Reproduction (4):自己免疫疾患合併妊婦の治療指針

奈良にて開催されました、日本生殖免疫学会・World Congress of the International Society for Immunology of Reproduction(国際生殖免疫学会)の最後の参加報告です。

 

ランチョンセミナーは会長の富山大学斎藤滋教授の講演でした。

英語のタイトルは「Management of women of child-bearing age complicated with autoimmune disease」。

ブログの日本語のサブタイトルは「自己免疫疾患合併妊婦の治療指針」としましたが、正確に訳しますと「自己免疫疾患罹患女性患者の妊娠、出産を考えた治療指針」という感じになります。

 

自己免疫疾患(autoimmune disease)とは、異物(=非自己)を排除するための役割を持つ免疫系が自分自身(=自己)の細胞や組織に対して過剰に反応して、攻撃をしてしまう疾患の総称です。

全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosis:SLE)や関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)、炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease:IBD)が有名です。

それ以外に、全身性強皮症(systemic sclerosis:SSc)や若年性特発性関節炎(juvenile idiopathic arthritis:JIA ) などもこの疾患に含まれます。

ちなみにに、産科ではなく婦人科の病気では、卵巣の機能が早くからなくなる早発卵巣不全(premature ovarian insufficiency:POI)も自己免疫疾患です。

 

自己免疫疾患(autoimmune disease)は制御性T細胞(Treg:Tレグ)の働きが弱まることにより、誘導されます。

言い換えると、制御性T細胞(Treg)は自己免疫疾患(の炎症)を抑えますが、これは炎症性のサイトカイン(=細胞が分泌するタンパク質)である腫瘍壊死因子(TNF-α)などの作用を抑制するというメカニズムに基づいています。

近年、TNF-αの作用を抑える、TNF阻害薬(anti-TNF therapy)は、関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)などの自己免疫疾患の治療に用いられるようになってきています。

一般的に、制御性T細胞(Treg:Tレグ)の作用は妊娠中に増え、分娩後は減少しますので、妊娠中に比べて分娩後に自己免疫疾患は増悪(=病気がひどくなること)します。

 

その他、TregとFoxp3の話(=制御性T細胞とFoxp3転写因子の話)もとても興味深かったのですが、スタッフから、

「院長のブログは細かくて難しすぎて、私たちには理解できない。」

「誰に向かって書いていますか?」

とコンコンと叱られることもあり、

「自己免疫疾患は分娩後に悪くなる(あるいは、発症することがある)ので注意。」

コンだけ覚えて下さいませ。

 

ちなみに、わたしの過去の学会発表にも、分娩と(自己免疫疾患のタイプの)糖尿病に関するものがあります。

 

Matsumi H,Horiya M,Sadoshima Y,Ohunuki H,Takemura Y, Murata T,Nishii O,Yaho T,Taketani Y
“A case of postpartum acute onset of type 1A (immune mediated) diabetes”
“Endocrine Society” アメリカ(サンフランシスコ)、2008年

堀谷まどか、松見泰宇、竹村由里、大貫裕子、中林 稔、村田照夫、西井 修
『分娩を契機に発症した糖尿病の1例』
第113回日本産科婦人科学会関東連合地方部会 東京、2007年6月

以上、業績、学会報告より

 

コンコン、キツネ、英語でFoxです。

親父ギャグ、滑ってしまい、コンまった。コンまった。

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