先日は東京大学に赴きまして、「第2回子宮腺筋症の妊孕性温存を考える会」に参加して、子宮腺筋症に関する最新の治療方針について学んできました。
学会長は東京大学産婦人科の大須賀穣教授でした。
会場は、本郷3丁目、東京大学医学部附属病院南研究棟です。
赤レンガと呼ばれるこの南研究棟は最近リニューアルされたようで、綺麗になっていました。
研究棟の中に足を踏み入れてみると、かつて研究をしていた頃のことが思い出されて、とても懐かしかったです。
(リニューアルされた南研究棟の写真、宜しければFacebookをご覧くださいませ。)
前半は子宮腺筋症に対する妊孕性温存手術と不妊・ARTに関する2つのセッションから構成されていました。
子宮腺筋症とひとくくりの病名がついていますが、「限局性」と「びまん性」、あるいは、子宮内膜症と連続しているもので子宮内膜の深部増殖からなる「Ⅰ型」と漿膜から連続する「Ⅱ型」では、それぞれに対して治療方針・成績が異なります。
また、年齢、子宮腺筋症の大きさ、随伴する月経困難症の有無などにより、治療前の病巣除去手術(子宮腺筋症病巣除去術:adenomyomectomy)や胚移植前のGnRHアナログ製剤の投与など、不妊治療の現場では個別化したオーダーメード治療が要求されます。
わたしも、過去に子宮腺筋症に関して医学書に執筆したことがありますが、
〇松見泰宇、西井 修
『NEW consensus 産婦人科治療 第1版発行類腫瘍、子宮腺筋症』
永井書店 東京 2006年
以上、論文発表の項目より抜粋
医療は日々進歩しており、これからもできる範囲で勉強を続けていく必要性を強く感じまして、大変有意義な学会参加となりました。