みなさん、こんにちは。
助産師スタッフです。
妊娠中でもお薬が必要になるときってありますよね。
そんなとき、お薬を飲んでも大丈夫か不安になることはありませんか?
今回は、妊娠中の薬の服用について、簡単ですがご説明させていただきます。
胎児に及ぼす影響は妊娠週数によって違います。
最終月経の初日を0週0日とすると、妊娠4週〜9週くらいまでが催奇性という意味では薬剤の影響をもっとも受けやすい時期で、4週未満では自然淘汰されると言われています。
4週〜7週末は脳や神経、心臓、胃腸、手足などが形成され、8週〜15週末では性器、口蓋などが発達、16週以降は各器官の機能が発育します。
妊娠初期を過ぎたからといって薬の影響がなくなるわけではなく、胎児毒性といって様々な影響を及ぼすことがあります。
例えば、ロキソニンやボルタレン、インドメタシンという鎮痛剤は妊娠後期になってからも影響を及ぼしやすく、胎児の動脈管という血管を収縮させ胎児の心臓に負担がかかり、出生後に肺高血圧症という病気を引き起こし、新生児の血液中の酸素が足りなくなることがあります。
ボルタレンはテープタイプなどの貼り薬も売られてありますが、飲み薬同様注意が必要です。
点眼薬やアレルギーの方に処方される点鼻薬などの外用薬は基本的には心配はしなくても大丈夫です。
また、妊娠をすると湿疹が出やすくなるため、ステロイドの外用薬が処方されることもありますが、医師の指示通り使用していれば問題はありません。
その他には、便秘薬(ラキソベロン、マグラックスなど)、鎮痛剤(カロナール)、鉄剤(フェロミアなど)、胃腸薬(ムコスタ、セルベックスなど)、整腸剤(ラックビー、ビオフェルミンなど)は妊娠中にもよく使われるお薬です。
もともとてんかんやうつ病などの持病があり、内服治療をしていた方が、妊娠したため自己判断で薬の内服をやめてしまうと、母体がバランスを崩し、胎児まで危険な状態に陥ることがあります。
妊娠がわかった時点で医師や薬剤師に相談をし、赤ちゃんに影響の少ない薬に変更をするといった方法をとることが必要です。
お腹の赤ちゃんにとって、母体が健康でいることが何よりも大切です。
妊娠を考えている女性は、あらかじめ医師に相談しておくのもよいですね。