大変残念なことにWEB開催となってしまった第35回日本生殖免疫学会総会の参加報告です。
生殖免疫学会というのは、不育症・習慣流産の基礎医学についての学会です。
不妊治療で妊娠された患者さまの有難い口コミもサイトにて散見されるようになりましたが、クリニックの診療のもうひとつの柱が不育症の治療です。
開業に先立ちまして、「開業医だからこそ出来る不育症治療」を学びたいと思い、東京大学産科婦人科学教室の藤井知行主任教授にご紹介賜りました、名古屋の青木耕治先生には、現在でも引き続き大変お世話になっています。
この学会はベーシックサイエンスに焦点を当てた学会で、開業医でこの学会に所属している産婦人科医は、青木先生をはじめそれほど多くはないと思います。
日々の臨床も大事ですが、基礎医学は大変面白く、最新の基礎研究を理解しておくことも外来で患者さまからの質問を受けたときの回答に深みが出ることもあるかと思い、日本生殖免疫学会総会の開催は大変楽しみにしておりました。
シンポジウムは「移植・妊娠・癌の免疫-その同異点を考える-」についてで、特別講演は「子宮内膜症の卵巣機能と胚受容能に与える影響―卵巣予備能への影響と着床における慢性子宮内膜炎の関連について―」 という演題です。
日本生殖免疫学会理事長の柴原浩章兵庫医科大学産科婦人科学講座主任教授のご講演は「生殖医療の実践と生殖免疫学」というタイトルでした。
学会賞候補演題は6題ありました。
どれも興味深い演題ばかりでしたが、母校の東京大学産科婦人科学教室の永松研究室の研究成果を、可能な限りわかりやすく、解説したいと思います。
前置きがかなり長くなりましたので、続きは次回です。