先日は成人の日でした。
奈良時代は元服という儀式が小正月に行われていたため1月15日に固定されていましたが、ハッピーマンデー制度により、1月の第二月曜日が成人の日になりました。
元服とはそれまで頭頂をあらわにしていた男児に青年を象徴する冠をつけさせ髪形や服装を改めることで社会に一人前になったことを示す儀式です。
元服の元は首、服は着用の意味があり、元服とは首(=頭)に冠をつけると言う意味で「ういこうぶり」とも呼ばれてました。
公家では冠、武家では烏帽子かけるのが通例で、冠婚葬祭の冠になります。
成人式は20歳をお祝いして行われますが、元服は数え年で12から16歳の男性に対して行われていました。
明治に20歳になった成年年齢ですが、2022年4月1日から18歳に引き下げられる予定です。
元服は七五三や還暦などとともに、成長して次の段階に移ることを祝う儀式で、難しく言うと「通過儀礼」と言われます。
通過儀礼は宗教を背景とするものが多くキリスト教の洗礼が有名です。
約30年前を振り返ると、テニスサークルの仲間で集まって、明治神宮を参拝したのを思い出します。
今年は新型コロナウィルスのため、成人式を中止する自治体も多かったようです。
ちなみに、コロナウイルスは(電子)顕微鏡で拡大すると、形態が冠(正確には王冠:crown)に似ていることからギリシャ語で王冠を意味する「corona」という名称がついています。
新たに変異種も発生しましてコロナ禍は未だ終わりが見えませんが、若人とともに希望を持って人生を歩んでいきたいものです。