みなさん、こんにちは。
看護スタッフです。
東京オリンピックが開幕して世界中が盛り上がっていますね。
わたしは普段、あまりスポーツ観戦に興味ありませんが、今回は開会式からみています。
ドローンの演出は素晴らしかったですね。
みなさんはどの場面や競技が印象に残りましたか?
さて、先日当院で妊婦健診を行っている患者様が妊娠高血圧症候群のため、愛育病院へ母体搬送されました。
母体搬送とは、妊娠中や分娩時に母体や胎児の状態が悪化したり、悪化することが予測される場合、母児の安全を図るために母体を高次医療機関に搬送したり、分娩後に母体の産褥経過が不良の場合に高次医療機関に搬送し、集中的な管理を行うことです。
緊急に母体救命処置が必要なものは例えば以下の疾患です。
1.妊婦や産褥婦の救急疾患合併
①脳血管障害
②急性心疾患(心不全や狭心症など)
③呼吸不全(肺血栓塞栓症や重症気管支喘息など)
④重症感染症や敗血症性ショック
⑤重症外傷(交通外傷など)や熱傷
⑥多臓器機能障害・不全(肝機能不全や腎機能不全など)
2 .産科救急疾患(重症)
①羊水塞栓症
②妊娠高血圧症候群
③出血性ショック(前置胎盤や癒着胎盤、弛緩出血、重症産道損傷など)
④産科DIC(常位胎盤早期剥離など)
3. 重篤な症状(診断未確定)
①意識障害
②痙攣発作
③激しい頭痛や胸痛
④激しい腹痛
緊急だったため、患者様は大変驚かれておりましたが、母体と胎児の命を守るためにも関係医療機関は迅速で正確な判断が求められると実感いたしました。
搬送先の病院や救急隊の方との連携を図り、より安全で素早い対応ができるよう心がけていきたいと思います。
また搬送時、来院されている外来患者様へは大変ご迷惑をおかけいたましたが、トリアージといって重症な患者様を優先するのが医療の原則ですのでご理解ください。
また機会があればトリアージについてもお話したいと思います。