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第21回日本抗加齢医学会(2):「Y染色体の欠落」

9月になってしまいましたが、6月に開催されました第21回日本抗加齢医学会総会の参加報告の続編です。

大好きな京都にはコロナ禍にて行けず、WEBでの学会参加となりましたが、無事抗加齢医学会専門医の資格を更新するために必要な単位の履修が済みました。

 

さて、今回は「男性医学」についてのシンポジウムから「細胞からY染色体が欠落する」という面白いお話です。

演者は、順天堂大学遺伝子疾患先端情報学講座の八谷剛史先生でした。

 

通常のヒトの染色体は、1〜22番の常染色体が2本ずつとX染色体とY染色体からなる性染色体の合計46本の染色体によって構成されています。

男性の場合には、1〜22番の常染色体が2本ずつとX染色体とY染色体が1本ずつの合計46本で、一方、女性の場合には、性染色体はX染色体が2本の合計46本になります。

 

染色体はDNAが連なって形成されていますが、加齢に伴い老化します。

加齢に伴い、染色体を構成するDNAの損傷が蓄積されていきます。

 

高齢の男性に頻繁に観察される染色体の加齢による変化に、Y染色体のモザイクロス(mLOY:mosaic loss of chromosome Y)があります。

通常、男性の細胞には、先程説明したように、44本の2対の常染色体とX染色体とY染色体が1本ずつの合計46本の染色体が含まれます。

ところが、Y染色体だけが失われて45本の染色体しか持たない細胞が生じてしまうことがあります。

そのようなY染色体を欠いた細胞が一定の割合(全細胞の20%ほど)まで増えた状態を、mLOY(Y染色体のモザイクロス:mosaic loss of chromosome Y)と言います。

 

mLOYが認められる(日本人の)男性の割合は、65歳未満では1%未満ですが、70代では約5%、80代では約20%、そして、90代では40%と高年齢化とともにその割合は増加します。

mLOYが認められる男性では、癌死亡やアルツハイマー病罹患のリスクが3〜5倍ほど高くなります。

 

このように、Y染色体のモザイクロス(mLOY)は染色体の老化現象のひとつであり、老化を示すバイオマーカー(=生体の状態を示す生体内で生成された物質)になる可能性があります。

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