胞状奇胎:スタッフブログ(315)|まつみレディースクリニック|港区・田町・浜松町の産科・婦人科・不妊|女医在籍

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胞状奇胎:スタッフブログ(315)

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みなさん、こんにちは。看護スタッフです。

もうすっかり冬ですね!

 

先日、モンブランを調べていたときに代々木上原にあるアステリスクというケーキ屋さんが気になり伺いました。

夕方に行ったのでお目当てのモンブランが売り切れてしまっていたので購入することができませんでした。

平日でも人気店はすぐに売り切れてしまうみたいですね…

次回は早い時間にリベンジしたいと思います。

 

さて、今回は、胞状奇胎についてお話したいと思います。

 

胞状奇胎とは…

胞状奇胎は遺伝子の異常ではなく、精子と卵子の受精の異常でおこり、つぶつぶと水ぶくれした水腫を認めます。

超音波上でぶどうの房のようにつぶつぶしたものがみられることから、”ぶどう子”とも呼ばれます。

 

胞状奇胎には、全胞状奇胎と部分胞状奇胎があります。

 

正常な受精卵の染色体は46XXまたは46XYです。

  23,X(卵子) + 23,Y(精子) → 69,XY【男児】
  23,X(卵子) + 23,X(精子) → 69,XX【女児】

 

全胞状奇胎とは、母親の卵子由来のDNAがなく、父親の精子由来のDNAのみからから受精して発生します(2倍体:46XX)。

精子由来の遺伝子しかなく、胎嚢(赤ちゃんの袋)や赤ちゃんの成分は存在しません。

部分胞状奇胎とは、父親からの精子2つと母親からの卵子1つが、健常卵子に2つの精子が受精して発生します(3倍体:69XXX、69XXY)。

一部に胎児成分が存在しますが、69本の染色体をもった染色体異常が多く認められます。

 

胞状奇胎の、頻度としては500-1000妊娠に1回程度です。

好発年齢は、40歳以上の高齢妊娠、胞状奇胎の既往がある方です。

症状としては、不正性器出血、つわり、妊娠悪阻、腹痛、蛋白尿・高血圧・浮腫があります。

検査の方法は、血液検査・尿検査にて、正常妊娠よりHCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン:妊娠中に産生されるホルモン)が高く、超音波検査では子宮内腔に小嚢胞を認めます。

 

治療法は子宮内容除去術で、再度行うこともあります。

手術後、HCGが正常値になるまで経過観察します。

胞状奇胎は娩出後、数%の確率で侵入奇胎や絨毛癌に進展していく可能性がありますので経過観察が必要です。

 

妊娠を望む場合は先生の許可が出てから可能となります。

次の妊娠をすぐに考えられている方もいらっしゃると思いますが、必ず先生の許可が出るまで待ってください。