まつみレディースクリニック三田

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東京大学周産期研究会

先日は東京大学周産期研究会でしたが、オミクロン株による感染が拡大しておりまして、外来終了間際からのWEBでの参加となりました。

 

今回のテーマは「分娩管理の進歩」です。

分娩の進行具合、つまり、お産の進行状況はこれまでに産婦人科医や助産師による内診所見によって評価されてきましたが、検者間で評価にばらつきがあるという問題がありました。

近年、この分娩の進行状況を客観的に評価するために、経会陰超音波が用いられ、鉗子分娩や吸引分娩といった器械分娩もより安全に行うことができるようになってきました。

また、プロウペスという子宮頸管熟化剤(=子宮の出口を柔らかくする薬剤)も臨床応用され、頸管の拡張や分娩誘発の選択肢が広がってきました。

 

研究会は2部構成で、前半はプロウペスによる分娩誘発の成績についての、後半はその他の演題から構成されておりました。

当院を受診される患者さまは無痛分娩を好まれる傾向にありますが、様々な工夫により無痛を含めた分娩管理が進歩してきていると感じました。

 

今回は、第2部のその他の演題の中から日本赤十字社医療センター産婦人科の「当院における骨盤位外回転術の成績と予後予測因子の検討」についてポイント解説したいと思います。

当院は主に港区の周産期専門施設とセミオープンシステムを構築しておりますが、渋谷区の日本赤十字社医療センターや品川区の東京品川病院とも連携を構築しておりまして、渋谷区や品川区で分娩を考えられている方も、是非、当院の妊婦健診や胎児ドックをご利用いただけますと幸いです。

 

さて、骨盤位外回転術についてのお話です。

骨盤位の場合には分娩方法は、通常、経腟分娩ではなく帝王切開が選択されます。

骨盤位を矯正(して頭位に)する方法としてこれまで逆子体操(=胸膝位)が推奨されたり、あるいは、鍼灸療法などが用いられてきましたが、どれも医学的な効果は明らかではありません。

一方、骨盤位外回転術は、患者さまに仰向けに寝てもらい、頭側を下げ下肢側(=足側)を挙上し、胎児が母体の頭側に上がるような体勢を取り胎児を回転させますが、その効果も報告されている医学的根拠が高い手技と考えられています。

 

一般的に、子宮の筋肉を柔らかくするため、お腹の張り止めの薬剤を点滴しながら胎児を回転させますが、手技に伴う痛みを取り除くため麻酔を加えることがあります。

手技に麻酔をかけた方が骨盤位外回転術の成功率は高くなります。

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