13日の水曜日に参加してきた子宮内膜症の学会報告の後編です。
学会の正式名称は、「The 6th Tokyo Conference of Endometriosis and Uterine Disorders (TEUD) 」で、TEUDは子宮内膜症と子宮の病気を意味します。
前編に続き、後編では後半のセッションの京都府立医科大学の教授のご講演「性ステロイドホルモンから子宮内膜症について考える」を解説します。
講演の前半はイソフラボンの子宮内膜症に対する作用についての話でした。
少し解説を加えると、
①、イソフラボンは女性ホルモンエストロゲンの受容体のサブタイプであるERβ(エストロゲン受容体ベータ)を介して、子宮内膜症組織の増殖や局所でのアロマターゼという酵素の活性を抑えるという基礎医学の話
②、イソフラボンを子宮内膜症モデルマウスに与えての動物実験の論文の紹介
でした。
詳しい解説をご希望される方は、当院へお越しください。
後半は、
①、子宮内膜症における疼痛除去・再発予防におけるGnRHアゴニスト、GnRHアンタゴニスト、LEP製剤およびディナゲストといった各種治療薬による効果や作用の違いや
②、LEP製剤の連続投与の優位性についてのお話からでした。
LEP製剤の世代(種類)によるP(プロゲスチン)の違いについての解説もよい復習となりました。
①、子宮内膜症性嚢胞摘出術を行ったあとは挙児希望になるまでの期間に、再発予防の治療としてLEP製剤を内服することが大切で、
②、治療抵抗性と子宮内膜症組織でのプロゲステロン受容体の(発現)量との関係といった基礎的でアカデミックな内容を含んだ臨床統計の話でした。
休診日に折角お茶の水まで伺ったので、フロアーから質問をしてみましたが、森教授や座長の平池准教授はじめ諸先生方にもご丁寧に回答いただけまして、大変ありがたかったです。
久しぶりに、生殖グループの甲賀准教授、廣田准教授、原田准教授ともご挨拶できました。
文京区での学会でしたが、参加できましたことを同窓として、大変うれしく思います。
コロナの新しい変異株が増えてきました。
当院では低用量ピル(LEP製剤)の処方は特にトラブルがなければ主にオンライン診療となります。
再診からは特にトラブルがなければオンライン診療による処方のみとなりますが、処方には初診での対面による超音波による診察や問診が必要です。
詳しくは、メール相談にてお問い合わせください。