飲酒:スタッフブログ(378)|まつみレディースクリニック|港区・田町・浜松町の産科・婦人科・不妊|女医在籍

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飲酒:スタッフブログ(378)

飲酒:スタッフブログ(378)|まつみレディースクリニック|港区・田町・浜松町の産科・婦人科・不妊|女医在籍

みなさん、こんにちは!

看護スタッフです。

 

もうすぐ9月ですが、汗ばむ日が続いていますね。

最近、男性も日傘をさす人が増えてきましたね。

日傘を使用するのとしないのでは体感温度が全然違います。

やっと新型コロナウイルスの感染者が減少してきましたが、まだまだ油断はできません。

外出されるときは熱中症予防と感染予防の対策をしっかり行いましょう。

 

さて、今回は、妊娠中の母親の飲酒が胎児に与える影響についてお話したいと思います。

妊娠中の母親の飲酒は、流産や死産を引き起こす可能性があります。

胎児性アルコール症候群(FAS)という病気もあるのでご紹介します。

 

胎児性アルコール症候群(FAS)では、顔面の特異的顔貌(薄い上口唇、平坦な人中、平坦な顔面中央など)、多動、学習障害、知的障害、発達遅滞(低体重、体重増加の遅れ)などがみられます。

機序として、母親が摂取したエタノールおよびその代謝産物であるアルデヒドが、胎盤を通過し、胎児細胞の増殖や発達を障害すると考えられています。

アルコール被爆の妊娠時期と胎児異常に関しては、妊娠初期の器官形成期(妊娠4~7週:赤ちゃんの体が形成される次期)では特異顔貌や奇形が生じ、妊娠中後期では胎児の発育が遅れたり中枢神経障害が生じます。

妊娠初期に大量飲酒したが、その後禁酒することにより中枢神経障害を起こさなかった例も報告されているため、妊娠に気づいた時点で禁酒することが大事です。

 

現在、飲酒量がこれくらいなら飲んでも問題ないという正確な情報がわかっていません。

そのため、飲酒は妊娠初期よりリスクが高く、基本的には妊娠全期間を通して何らかの影響がでる可能性があります。

 

お酒が大好きな方で妊娠を希望される場合は、妊娠前からストレスにならない程度に少しずつお酒の飲む量を減らすなど対策していくことが必要です。

妊娠中はお酒だけでなく、お食事や喫煙などさまざまな制限がありますが、生まれてくる赤ちゃんのためにもできる限りのことをしていきましょう。