事務スタッフです。
段々と寒くなってきましたね。
服装も調節しやすいものが必要ですね。
今回は大学の授業のご紹介をさせていていただきます。
みなさんは薬剤耐性菌を知っていますか。
抗菌薬耐性とは、抗菌薬に対する感受性が低く、常用量では効果が期待できない状態をいいます。
では、抗菌薬耐性を持つ細菌は、どのようにして抗菌薬耐性を獲得するのでしょうか。
その機序には大きく分けて3つあります。
今回は、院内感染で問題になっているMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)の耐性機序について説明します。
黄色ブドウ球菌は厚い細胞壁を持ちますが、その細胞壁の合成に必要なのが細胞壁合成酵素PBPです。
一部の抗菌薬は、このPBPをターゲットにして細菌を殺します。
しかし、MRSAでは新たな遺伝子を獲得して、PBP2aというタンパク質も作れるようになりました。
このPBP2aはPBPと違い、一部の抗菌薬との親和性が低下します。
そのため、薬が効きづらくなるのです。
このような耐性菌を作ってしまう原因に不適切な抗菌薬の処方や、不適切な内服などがあります。
出された薬は自己判断で内服中止せず、決められた用量を決められた期間内服するようにしましょう。
2022年もあとわずかですね。いい1年だったと振り返ることのできる年にしたいです。