妊娠糖尿病:スタッフブログ(427)|まつみレディースクリニック|港区・田町・浜松町の産科・婦人科・不妊|女医在籍

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妊娠糖尿病:スタッフブログ(427)

妊娠糖尿病:スタッフブログ(427)|まつみレディースクリニック|港区・田町・浜松町の産科・婦人科・不妊|女医在籍

みなさんこんにちは!

看護スタッフです。

 

明けましておめでとうございます。

年末年始は楽しめましたか?

今年はお出かけされた方が多いのではないかと思います。

 

今回は、妊娠糖尿病についてお話したいと思います。

 

妊娠糖尿病とは…

妊娠中にはじめて発見された糖代謝異常です。

 

なお、妊娠前から既に糖尿病と診断されている場合や、妊娠中に「明らかな糖尿病」と診断された場合は、妊娠糖尿病には含めませんが、これらは妊娠糖尿病より重度の状態ですので、血糖をより厳密に管理する必要があります。

 

また妊娠前に糖尿病と診断されている場合は、血糖を十分に管理し、糖尿病の合併症(網膜症や腎症)がある場合、その状態の評価を行った上で計画的に妊娠することが、健康な赤ちゃんを産むために非常に大切です。

 

妊娠糖尿病の原因…

 

妊娠すると血糖値が上がりやすくなります。

糖代謝異常というのは、膵臓で作られるインスリンというホルモンの量や働きが不十分となり、血糖の調節がうまくいかなくなった状態です。

 

インスリンは血糖を下げる働きがあります。

妊娠すると、胎盤からのホルモンによってインスリンの働きが抑えられ、

また、胎盤でインスリンを壊す働きの酵素ができるため、

妊娠していない場合と比べてインスリンが効きにくい状態になり、血糖が上がりやすくなります。

 

このため、妊娠中、特に妊娠後半は高血糖になる場合があり、一定の基準を超えると妊娠糖尿病と診断されます。

 

妊娠糖尿病になると…

お母さんが高血糖の場合、お腹の中の赤ちゃんも高血糖になり、さまざまな合併症が起こり得ます。

 

・お母さん側

妊娠高血圧症候群、羊水量の異常、肩甲難産、網膜症・腎症およびそれらの悪化

 

赤ちゃん側

・流産、形態異常、巨大児、心臓の肥大、低血糖、多血症、電解質異常、黄疸、胎児死亡など

 

妊娠中に注意することとしては、血糖の厳重な管理が最も大切で、食前100mg/dl未満、食後2時間120mg/dl未満を目標に管理します。

妊娠中は運動療法があまり出来ないため、まず、食事療法を行います。

食事療法で血糖管理が十分に出来ない場合は、インスリン注射を用います。