まつみレディースクリニック三田の非常勤の藤井です。
主に、木曜日と月曜日に担当しています。
先日、流産後の絨毛染色体検査で染色体の相互転座が疑われた症例がありました。
染色体の相互転座とは、二つの異なる染色体の一部の場所が入れ替わっている状況を指します。
染色体の場所が入れ替わっているだけであり、染色体数の異常がない場合には、均衡型相互転座と呼ばれます。
症状を伴わないことが一般的ですが、配偶子 (精子・卵子) 形成の際に、染色体数の異常をきたしてしまい流産になりやすいとされています。
均衡型の相互転座は一般的には400人に一人程度で認めるとされていますが、流産を繰り返す方には比較的よくみられるものとなります。
また染色体数の異常を伴った状態で赤ちゃんが発育することが稀にあり、何らかの病気の原因となることがあります。
流産頻度などは個々人によって異なるため特別な対応が不要な方もいます。
流産の予防法としては着床前診断、赤ちゃんの状態を確認するための方法としては、胎児精密超音波や羊水検査などがあげられます。
当院では、不妊症治療のみならず、流産予防のためのいわゆる不育症検査、着床能の評価、胎児精密超音波など妊娠・出産に関わる様々な検査に対応しております。
お困りの方は是非ご相談ください。