皆さんこんにちは看護スタッフです。
今回はテンダー・ラビング・ケアについてお話したいと思います。
不育症とは、妊娠はするが流産や死産を繰り返して元気な赤ちゃんが得られない状態をいいます。
すなわち流産を2回繰り返す反復流産、3回以上繰り返す習慣流産とほぼ同義語です。
しかし、妊娠10週以降の流産や死産を1回でも経験した場合は、不育症の主要な原因のひとつである抗リン脂質抗体症候群の可能性があります。
こうした場合も不育症と診断され、次回妊娠に備えた検査や治療が必要になることがあります。
不育症の治療法として「テンダー・ラビング・ケア」が注目されています。
テンダーラビング・ケア(TLC – Tender Loving Care)とは「優しい愛のケア」というような高味で、医療用語の一つです。
ですが投薬や外科的な治療はなく流死産の不安やストレスを軽減するために行われる心理的サポートです。
専門家の間で、「テンダー・ラビング・ケア(TLC )」が知られるようになったのは、1984年にスウェーデンの研究チームが発表した論文です。
連続して3回以上流産を繰り返した女性195人を9年間追跡調査したところ、195人の流産の総数は773件、なかには13回流産した人もいました。
TLC を受けたグループと受けなかったグループに分けて、原因のあるカップルには適切な治療をした結果、TCL を受けなかったグループでは33%に対し、TLC を受けたグループでは86%のカップルが出産したのです。
通常、妊娠の診断がつくと、次回健診は早くても2週間から4週間後になってしまいます。
過去の流産歴が初期の場合、一番心配な時期に診察が受けられないことがあります。
TCL はそんな不安を少しでも和らげるため妊娠の初期から1週間に一回来ていただき診察をすることが可能です。
TCL が物語るのは、もしも強いストレスを受けたとしても、「パートナーや周りの人との愛情のある関係の中で、安定した気持ちを取り戻すことができる」ということではないでしょうか。
私たちの情緒や気分は、気合いや努力で、どうにかなるものではありません。
それらに強い影響を及ぼす、血糖値の動きや脳内神経伝達物質、脂肪酸、ホルモンの量やバランスを整えることで、気分が安定するようになり、ストレスに強い体質になるのです。
それには、バランスよく健康的な食べ方をして、パートナーとふれあい、カラダを動かすことが大切ということです。
これらを続けることで、妊娠する力も高まるはずです。
食べるものがカラダをつくり、毎日の生活習慣がココロをすこやかに保つことを、常に意識しましょう。
よい方向に作用させるのは、自分次第ということなのです。
反復流産の既往があると、妊娠しても喜べずかえって不安が募る毎日を過ごしているく
流産への不安は大変大きいものだと思います。
みてほしいという気持ちと怖いからみたくないという両方の気持ちを感じ常に大きな不安やストレスを抱えていると思います。
おー人で不安を抱えずぜひ当院へお越しください。
回数や年齢に関わらずどんな些細なことでも構いませんので、ぜひお聞かせください。
皆様が少しでも安心できる環境で不育症を乗り越えていただくことが当院の願いです。