まつみレディースクリニック三田

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子宮内フローラ(前編):スタッフブログ(458)

こんにちは、看護部です。

春らしく穏やかな気候に心和む季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

今回は子宮内フローラについてご紹介させていただきます。

 

子宮内環境(子宮内フローラ)とは一体何か?

「腸内フローラ」という言葉は皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか?

私たちの腸内には様々な種類の細菌が多数存在し腸内環境を整えています。

 

この細菌の集団を顕微鏡下で観察するとお花畑のように見えることから腸内フローラと呼ばれています。

妊娠、出産にあたりとても重要な場所である、膣や子宮内にも、腸内フローラと同様に多種多様な細菌が存在するため「子宮内フローラ」と呼ばれています。

 

これまでは、受精卵のベッドである子宮内は無菌だと考えられていましたが、実は腟内と同様に子宮内にも細菌が存在することが発見されました。

細菌にも様々な種類があり、善玉菌が減るなど子宮内の状態が乱れてしまうと、着床、妊娠しない、また妊娠しても流産や早産の原因となる可能性があると考えられています。

 

どんな細菌が多いと妊娠に対して良い子宮内環境(子宮内フローラ)と言えるのか?

子宮内は乳酸菌の一種である善玉菌のラクトバチルスの割合が多い状熊が好ましいとされています。

 

そのラクトバチルスは何をしてくれているのか?

 

①子宮内の環境改善

ラクトバチルスは、膣や子宮内で糖を分解し乳酸を産生し、生殖器内を酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑える働きをします。

 

②免疫細胞が受精卵を攻撃する力を弱める

悪玉菌が多く存在する生殖器内は炎症が起きている可能性があります。

炎症が起きていると免疫細胞が活発になり、受精卵を異物として攻撃、排除するように働きます。

 

ラクトバチルスは悪玉菌の増殖を抑え、悪玉菌が起こす炎症を抑えることにより、免疫細胞の攻撃を弱める働きをします。

悪玉菌が多いと炎症が発生し免疫細胞が受精卵を攻撃します。

 

悪玉菌増殖 → 炎症発生 → 免疫細胞活性化 → 受精卵までも攻撃対象になってしまいます。

ラクトバチルスはこの負の連鎖に働きかけます。

 

またラクトバチルスが少ない状態ですと、「細菌性膣症」や「子宮内膜炎」の原因にもなるともいわれており、ラクトバチルスの割合を増やして

あげることがとても重要ということが分かってきます。

 

長くなりましたので、続きは後編でお話します。

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