まつみレディースクリニック三田

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慢性子宮内膜炎の診断と治療(前編):スタッフブログ(461)

こんにちは。看護部です、。

暖かくなりましたね。

これから、慢性子宮内膜炎について、前編と後編の2回に分けてお話ししたいと思います。

 

子宮内膜とは、子宮内の粘膜組織で受精した胚が着床する重要な場所です。

慢性子宮内膜炎とは、軽度の炎症が持続的に子宮内膜に起こっている病態で、着床不全や妊娠初期の早期における流産の原因のひとつとして考えられています。

症状に乏しいため、一般婦人科では診断されないことがほとんどですが、10%程度の女性に認められます。

 

高度な不妊治療である生殖補助医療(Assisted reproductive technology; ART)を受けている方の約15-20%の頻度で、胚移植を何度しても着床しない方が存在します。

このような状態は反復着床不全(Repeated implantation failure; RIF)と定義されますが、その14–67.5%の方に慢性子宮内膜炎が存在します。

 

また、反復流産の方でも9.3–67.6%に慢性子宮内膜炎がある言われています。

このため慢性子宮内膜炎は、反復着床不全や流産を繰り返す原因のひとつであると考えられます。

 

なぜ慢性子宮内膜炎が着床不全につながるのかというメカニズムはまだ解明されていません。

近年の国内の基礎研究によると、慢性子宮内膜炎を発症した内膜では、内膜の着床環境を整えるのに必要なエストロゲン(女性ホルモン)やプロゲステロン(黄体ホルモン)に反応する受容体が少なくなってしまっているため、着床不全が起きると報告されています。

 

長くなったので、後編では、原因、検査方法、治療法などについて解説していきます。

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