今日は外来終了後、いそいそと低用量ピルの学会に参加してきました。
女性医療フォーラム。
Opening Remarksは東京産婦人科医会会長の山田正興先生と慶応義塾大学名誉教授の吉村泰典先生でした。
新宿京王プラザホテルは久しぶり。
種部先生のご講演「女性が躊躇なく人生を選べる日本に」は、HPVワクチン接種率とOC/LEP使用率の向上が女性医療のミッションであるというお話でした。
OC/LEPとありますが、OC、LEPとは何のことで、この2つはどこが違うのでしょうか?
「Answer:OC は避妊を、LEP は月経困難症や子宮内膜症など疾患の治療を目的として用いる。」
ガイドラインにはこのような記載があります。
ちなみに、OCはoral contraceptives(経口避妊薬)で、LEPはlow dose estrogen-progestin (低用量エストロゲン・プロゲスチン)の略です。
LEPについて、もう少し詳しく説明すると、エチニルエストラジオール(EE)の含有量が50μg未満のOC(oral contraceptives)を低用量と定義します。50μgは中用量です。
エストロゲンは女性ホルモン、プロゲスチンは黄体ホルモンのことです。
プロゲスチンはプロゲステロンという方が、聞いたことがあるかもしれません。
プロゲステロンは黄体ホルモンであるプロゲスチン(またはプロゲストーゲン、またはゲスターゲン)のうち、生体内で最も生理活性があるものの名称です。
エチニルエストラジオールはエストロゲンの一つです。
甲賀先生のご講演「LEPに関する誤解」は、患者さんが良く陥りがちな低用量ピルに関する誤解についてのわかりやすい解説でした。
甲賀先生はフロアーからのわたしの質問にも丁寧に回答くださり、とても勉強になりました。
AIが医療にも応用されてきましたが、白や黒でなく、グレーゾーンに該当するときは、経験に基づいてしっかり患者さんとお話をして(インフォームド・コンセントを行って)、ガイドラインを超えた治療をしていくことに、医師としての存在観があるように思いました。
講演会終了後、千葉大学産婦人科教授の甲賀かをり先生にもご挨拶。
同じくフロアーから質問された東京歯科大学市川総合病院の小川真理子先生はじめ、諸先生方ともゆっくりお話が出来まして、充実した土曜の夜となりました。
現地参加された先生方との楽しそうな写真はFacebookもご覧ください。