まつみレディースクリニック三田

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フェムテック:スタッフブログ(494)

こんにちは、受付スタッフです。

暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか。

 

今日は、フェムテックについてお話ししたいと思います。

皆さんは、フェムテックという言葉をご存じでしょうか?

 

昨今、この言葉を目や耳にする機会が増えた方もいらっしゃるかもしれません。

2021年には、新語・流行語大賞の候補にノミネートされたことからも、フェムテックへの世の中の関心が高まっているとが伺えます。

 

まず初めに、フェムテックという言葉の起源は月経管理アプリ「Clue」を展開するドイツのスタートアップのCEOイダ・ティン氏の発案といわれています。

同氏は、自らの新しい事業について投資家たちに説明する際に、テクノロジーを活用した女性のためのヘルスケアを表す言葉として、先行市場であるFin Tech(フィンテック、金融サービスと技術を組み合わせた新しい事業領域)と同様に、女性(female)と技術(technology)とを組み合わせて、「Femtech」という造語を考え出したとのことです。

 

フェムテックは月経や出産、不妊、更年期など女性特有の健康課題をサポートするツールして注目されています。

一般財団法人メディカル・フェムテック・コンソーシアムでは以下のように定義しています。

「(生物学的)女性及びそのパートナーのウェルネス・セクシャルウェルネスにおける課題を解決するために開発された、テクノロジーを使用するソフトウェア、診断キットその他の製品及びサービス」

 

フェムテックに含まれるものは、月経管理アプリ、吸水ショーツ、月経カップなど、すでに多くの方が利用しているものから、おりものの状態を測定する機器、骨盤底筋を鍛える機器、スマート搾乳器、陣痛トラッカーなどの新しいサービス、さらにはセルフプレジャーアイテムまで、幅広くあります。

社会として、これまで女性の健康課題にどう取り組んでいくべきかについて、必ずしも広く議論されてきませんでしたが、女性活躍・男女共同参画を推進するための方策として、制度上の対応を検討する動きも活発になりつつあります。

 

特に、昨今では、「月経に伴う症状」「不妊治療・妊活」「更年期における諸症状」の分野が注目され、女性活躍推進という観点では、女性の社会的・経済的活動に支障が生じたり、昇進を諦めたり、離職を余儀なくされたりといった課題を解決するために、企業による製品・サービスの開発・提供、女性従業員を雇用する事業主の取り組みも進んでいます。

 

特定非営利活動法人日本医療政策機構「働く女性の健康増進調査2018」の調査によると、月経前症候群(PMS)および月経に伴う諸症状のために、半数の女性が元気なときと比べて働くパフォーマンスが低下すると述べており、働く女性のパフォーマンス低下による経済的損失額は約4900億円と見込まれています。

 

また、5.5組に1組の夫婦が不妊治療を受けている、または受けたことあるとされており、不妊治療を経験した女性の23%が離職を経験し、11%が仕事との両立が困難であるために不妊治療を断念したとされています。

フェムテックは産業としてはまだ始まったばかりですが、多くの人がフェムテックを知り、理解することで、女性も、男性も、誰もが生きやすい社会になるでしょう。

 

フェムテックによって、女性の健康課題は個人の悩みにとどまらず、企業や社会が取り組むべき課題であることがいえます。

 

参考文献

時事メディカル2023.06.29「フェムテック~女性の健康課題を解決する新たな分野~」

経済産業省「働き方、暮らし方の変化のあり方が将来の日本経済に与える効果と課題に関する調査報告書(概要版)」

厚生労働省「事業主・人事部門向け不妊治療を受けながら働き続けられる職場づくりのためのマニュアル」

厚生労働省「不妊治療との仕事の両立について」

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