まつみレディースクリニック三田

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まつみレディースクリニック三田

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日本産婦人科学会東京地方部会会誌(1)

久しぶりのブログです。

2021年より行っていたネオセルフ抗体検査についての日本語論文がついに発表されました。

はじめに、検査会社からネオセルフ抗体理論と研究成果の説明を聞いたときには、まだ、生体内の反応をとらえる検査になるか全く予想もつかない状態でした。

不育症や抗リン脂質抗体症候群の患者さんで陽性になる症例が比較的に多いという情報だけからのスタートです。

 

ここから、当時東京大学産婦人科准教授であった永松健先生のアドバイスを受けながら臨床研究を開始して、およそ2年でそれなりの結果になりまして、大変うれしく思います。

折角なので、シリーズでこの日本語論文を公開したいと思います。

 

【原著】

ネオセルフ抗体検査の有効性について

〇松見泰宇1、藤井達也1、百枝幹雄2
 

Effectiveness of Novel Autoantibody against Phospholipid Named Neoself Antibody (β2GPI/HLA-DR) in Infertile Patients.

1. Hirotaka Matsumi, 1. Tatsuya Fujii, 2. Mikio Momoeda

1. MATSUMI Ladies Clinic Mita, Tokyo, Japan

2. Department of Obstetrics and Gynecology, Aiiku Hospital, Tokyo, Japan

 

【概要】

概要 流産既往のある患者を中心にβ2GPIネオセルフ抗体と凝回・線溶マーカーとの関係について検討した。

当院 (まつみレデ ィースクリニ ック三田)倫理委員会承認のもと102例を対象にβ2GPIネオセルフ抗体の血清抗体価を測定した。

バイオマーカーとしては血漿中TAT濃度を用いて凝回・線溶 状態を評価した。

 

102例から、血漿中TAT濃度未測定のものを除いた92例、更に、CRPが2.26 mg/dlと高値を示し急性炎症状態にあると考えられる症例およびネオセルフ抗体価が高く外れ値とみなされる症例を除いた73例から、流産既往のある45例を抽出し解析した。

この集団においてβ2CPIネオセルフ抗体価はTAT濃度と有意な相関を認めた (相 関係数 :0296, P=00483) 。

初期流産後にネオセルフ抗体を含む不育症スクリーニングを行い、抗体陽性を認めた症例は低用量アスピリンを投与し妊娠40週に経腟分娩で女児を得た。

 

Key words:ネオセルフ抗体、抗リン脂質抗体、凝固機能、着床不全

 

長くなりますので、【緒言】からあとの項目は次回、日本産婦人科学会東京地方部会会誌(2)でお伝えしたいと思います。

記録的な猛暑が続きますが、水分補給を忘れないようにしてください。

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