第2回アジア生殖免疫学会学術講演会参加報告(10)|まつみレディースクリニック|港区・田町・浜松町の産科・婦人科・不妊|女医在籍

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第2回アジア生殖免疫学会学術講演会参加報告(10)

第2回アジア生殖免疫学会学術講演会参加報告(10)|まつみレディースクリニック|港区・田町・浜松町の産科・婦人科・不妊|女医在籍

秋らしくなってきました。

港区では子宮頸がんワクチンの接種を推奨しています。

港区に限らず東京都に在住の方も無料でワクチン接種が受けられます。

まつみレディースクリニックでは、リニューアル後婦人科がんの予防医療の領域にも注力しています。

第10回は、第9回に続く子宮頸がんについてのブログです。

学会に出席された富山大学産婦人科中島教授とご発表された吉田先生、いつも仲良くしてもらっている兵庫医大の皆さんと一緒の焼肉は和気あいあい、いい思い出となりました。

中島教授は、今年の日本生殖免疫学会長ですが、気さくでとても楽しい晩餐となりました。

吉田先生の演題タイトルは「An autophagy receptor protein p62 was associated with radiosensitivity in cervical cancers」です。

わかりやすく言い換えると、放射線治療の新たなターゲットになるかもしれないオートファジー受容体タンパク質p62についての発表です。

オートファジーは、細胞がタンパク質のクオリティーを管理する重要な仕組みで、p62はオートファジーによってタンパク質が分解される過程で働きます。

研究結果を箇条書きにすると以下のようになります。

p62はHPV陽性細胞および組織に多く、これらは一般的に放射線が効きやすかった。

細胞内のp62の量が減ると、放射線が効かなくなり、p62が増えると放射線感受性も増えた。

放射線感受性が高いタイプのがんでは、放射線が効きにくいタイプの腺癌というタイプのがんよりもp62が多かった。

この研究で、p62というタンパク質が子宮頸がんの放射線感受性に重要な役割を果たしていることがわかりました。

p62をターゲットにした放射線治療はより効果的な治療法となるかもしれません。

以上です。

ポイント解説が過剰に箇条書きで、味気なかったでしょうか。

お疲れの方は、秋の味覚、柿はいかがでしょうか。

まつみレディースクリニックでは、最新の研究成果を基に、患者様に最適な治療法を提供することを目指しています。

今後は、子宮頸がんや卵巣がんを中心にがんの診断と治療の先進的医療の開発についても挑戦していく予定です。

国立がんセンター東病院、がん治療開発部で研究に没頭した日々も懐かしいものです。

ご質問やご相談がありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。