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PCOSからPMOSへ

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医療の進化により、疾患の名称や捉え方も大きく変わりつつあります。
これまで排卵障害の原因としてよく知られたPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)という病態は、より正確な理解に基づき PMOS(polymetabolic ovary syndrome:多代謝異常型卵巣症候群) へとアップデートされました。
これはわかりやすく言うと、病気を卵巣の状態だけでなく、ホルモン・代謝・免疫など、全身のネットワークの乱れとして捉える新しい概念です。
このように疾患の原因がわかってくるにつれて、一人ひとりの体質に合わせた医療が、これまで以上に重要になっています。

代謝のバランスが乱れると痩せにくくなる、つまり肥満傾向が課題となり、この体重の変化は下半身の膝などの関節にも直接影響します。
体重が1kg増えるだけで、歩行時の膝には約3〜4kgの負荷がかかると言われています。
「最近膝が重い」「階段がしんどい」といった感覚は、代謝の異常に基づく、体重の負荷のサインであることも少なくありません。

適度な運動は代謝の改善にも心身のリフレッシュにも効果的で、生涯スポーツとして趣味のテニスはとても良い選択肢です。
しかし、身体のバランスが崩れた状態で急に激しい動きをすると、膝や足首、腰に負担がかかり、ケガにつながることがあります。
スポーツを長く楽しむためには、適正体重の維持・太ももの筋力・関節のケアという身体の土台づくりが欠かせません。

近年注目されているGLP-1関連治療は、血糖のコントロールによって食欲をサポートし、体重を適正化する方法として臨床応用されています。
体重管理は意志だけで解決できるものではなく、医学的なサポートを取り入れることで、代謝を改善し膝や関節を守ることにもつながります。

話をはじめに戻しますと、PMOSという新しい視点は、新たな次元から女性の健康を守るための座標とも言えます。
今月末に鹿児島で開催される日本IVF学会での原田美由紀先生のPMOSについてのご講演、楽しみです。